2019年12月27日に、首里の5団体(首里振興会、古都首里のまちづくり期成会、首里自治会連絡協議会、御茶屋御殿復元期成会、すいまち研)で、沖縄県議会の新里米吉議長ならびに城間幹子那覇市長に、「首里城の早期再建及び地域復興の推進を求める要請」を行いました。
その際の文書と写真を以下の通り公開します。
2019(令和元)年12月27日
沖縄県議会
議長 新里 米吉 樣
首里振興会 理事長 玉那覇 美佐子
古都首里のまちづくり期成会 会長 玉那覇 有紀
首里自治会長連絡協議会 会長 宮良 吉雄
NPO 法人首里まちづくり研究会 理事長 伊良波 朝義
御茶屋御殿復元期成会 会長代行 田中 千恵子
首里城の早期再建及び地域復興の推進を求める要請
10月31日は、私たちにとって永遠に忘れられない日となりました。未明に首里城正殿で発生した火災が瞬く間に燃え広がり、北殿、南殿が炎に飲み込まれ、さらに書院・ 鎖之間(さすのま)、黄金御殿(くがにうどうん)、二階御殿(にーけーうどうん)、奉神門に次々と延焼し、あわせて7棟・約4,800平方メートルが焼け落ちました。
炎の中に崩れゆく正殿を、現場、または、ニュースの映像で見て、多くの方が胸の締 め付けられる思いをしたことでしょう。衝撃的な信じ難い光景に、誰もが目を疑い、涙 を流し、深い悲しみと喪失感に覆われました。
先の大戦で焼失した首里城は、県民の願いと多くの皆様の応援と努力で1992年沖縄 の本土復帰 20周年を記念して復元され、2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産 群」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
琉球王国の象徴から県民の象徴として蘇った首里城は、沖縄のアイディンティティの 形成、伝統文化や芸能の保存継承、万国津梁として平和交流と世界・アジアの交易展開 などを推進していく要(かなめ)として県民のよりどころであり誇りとなってきました。
今回の災難に全国各地、海外からも温かいメッセージ、たくさんの激励が続々と寄せ られています。心に染みて大変にありがたく、深く感謝するとともに必ずやその真心に 応えていこうとの決意に立たせていただきました。
よって、私たちは、世界に誇る文化遺産・首里城の早期再建及び周辺の構成文化財。 施設等の復元による地域復興を実現するため下記事項を強く要請いたします。
記
1.出火原因の究明及び防火設備・体制の検証については、専門家らによる「事故調査 委員会」等を結成して、再発防止策の確立とともに全国の世界遺産・国宝等の防火・ 防災体制の見直し検討の糧とすること
2. 地域経済への影響を抑える対策と取り組みを官民一体となって進めること
3. 首里城再建にあたっては、首里城と関連する文化遺産群(中城御殿、御茶屋御殿、 円覚寺等)の段階的な復元整備を盛り込み、更なる地域復興を推進する総合計画を策 定すること
上記内容を実現するため県議会において意見書、決議の採択を要望申し上げます。
以上